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この梁、抜けますか?

数年前から建築士の資格取得のための専門学校で設計の講師をやっている。そこの元生徒で建築会社をされている生徒さんから相談があった。

「先生、この梁、抜けますか?」

なんでも、住宅のリフォームを依頼されたのだが、そこの施主がどうしても数本の梁を抜きたいというのだそうだ。聞けば、昭和初期に建てられたお宅で、リフォームを機に二階に居室を設けたいのだが、その梁が目線の高さに有るのでどうしても邪魔になってしまうとのことである。建物はセガイ造りの立派なお宅で、もともとは二階がなかったが(屋根裏で養蚕部屋程度に使用)、後世の改築でそこに無理矢理居室を設けていたようである。

回答は「ダメ、絶対!」。

構造によっては別の補強をすることで柱や梁を抜くことが可能な場合もあるが、今回はどうしても構造上の観点からできない旨を伝えた。相談された方も同じ考えであったが、誰かに背中を押して欲しかったようであり、その言葉をもって施主に説明するってことになった。

ただし、それでは施主が納得できないであろうから、二階に設ける予定の部屋を一階に移して、全体の計画を見直してみることとなった。そうすると、総ての問題が解決でき、さらに原案よりも良い案を提示することができた。

リフォームや建物の修復を行う場合、新築する場合に比べて制約が多いことが多々ある。が、それらの制約・条件をすべてクリアしてより良いものを提案するためには、目先の問題のみを解決しようとするのではなく、もう一歩引いた視点から物事を見てみる。すると大局的に問題の解決方法が見えてくる。

目先のことにとらわれるといけないなと思いつつ、今日も目先の仕事に追われている(笑)

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